Excel(エクセル)での棒グラフの作り方を完全ガイド!

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会議の資料やレポート作成で、数値を分かりやすく伝えたいとき、あなたならどうしますか?多くの方がまず思い浮かべるのが「グラフ」ではないでしょうか。中でも棒グラフは、異なる項目の量を比較するのに非常に優れており、ビジネスシーンで最もよく使われるグラフの一つです。

「Excelで棒グラフを作ることはあるけど、いつも何となく作ってしまっている…」
「どうすれば、もっと相手に伝わる見やすいグラフになるんだろう?」

この記事では、そんなお悩みを持つ方のために、Excelを使った棒グラフの基本的な作り方から、目的別の使い分け、そしてプレゼン資料で一目置かれるような「伝わる」デザインのコツまで、ステップバイステップで徹底的に解説していきます。

この記事を読めば、あなたも自信を持って棒グラフを使いこなせるようになるはずです。

>> 棒グラフの基本的な種類やその使い分けの解説はこちらから

【基本編】Excelでの棒グラフの作り方4ステップ

まずは、基本となるシンプルな棒グラフの作成手順です。ここでは例として、月別の売上データをグラフにしてみましょう。たった4つのステップで、誰でも簡単に見栄えの良いグラフが作れます。

ステップ1:データの準備と選択

グラフにしたいデータをExcelシートに入力します。このとき、項目名(例:「月」「売上」)を必ず含めるのがポイントです。データが準備できたら、グラフにしたい範囲をすべてドラッグして選択します。

棒グラフの作成に使用するデータをドラッグして範囲指定

ステップ2:グラフの挿入

データを選択した状態で、Excelの上部メニューから「挿入」タブをクリックします。次に、「グラフ」の項目の中から棒グラフのアイコン(縦棒/横棒グラフ)を見つけてクリックしてください。いくつかのグラフの種類が表示されるので、今回は一番シンプルな「2-D 縦棒」の中の「集合縦棒」を選びましょう。

挿入タブから棒グラフを選択

これだけで、シート上に自動で棒グラフが作成されます。とても簡単ですね。

ステップ3:グラフタイトルの編集

自動で作成されたグラフには、「グラフタイトル」やこの例では「売上」という仮のタイトルが入っています。この部分をクリックして、内容がひと目で分かるような具体的なタイトル(例:「2025年度 上半期 売上推移」など)に変更しましょう。タイトルは、グラフが何を表しているのかを伝える重要な要素です。

グラフタイトルを変更

ステップ4:軸ラベルと凡例の調整

必要に応じて、軸の表示を調整します。グラフの右側に出てくる「+」アイコン(グラフ要素)をクリックすると、「軸ラベル」や「データラベル」、「凡例」などを追加・削除できます。項目が一つしかない場合は凡例は不要なので、チェックを外すとグラフエリアを広く使えます。

凡例を消すオプションのチェックを外す

以上が、Excelでの基本的な棒グラフの作り方です。まずはこの流れをマスターしましょう。

【応用編】目的別に使い分ける!棒グラフの種類と作成方法

棒グラフには、実はいくつかの種類があり、それぞれ得意な表現が異なります。ここでは代表的な3つの棒グラフを、どのような目的で使うべきかと合わせて紹介します。

集合棒グラフ:複数の項目を比較したいとき

集合棒グラフは、複数のデータ系列を項目ごとに並べて比較するのに最適です。「支店ごとの月別売上」や「アンケートの年代別回答」など、グループごとの数値を比べたいときに威力を発揮します。作り方は基本編と同じで、比較したいデータ範囲をすべて選択して挿入するだけです。

集合棒グラフの例

積み上げ棒グラフ:内訳とその合計を同時に見せたいとき

積み上げ棒グラフは、一つの棒の中に複数のデータ系列の数値を積み重ねて表示します。これにより、項目ごとの「合計の大きさ」と、その「内訳」を同時に示すことができます。「各商品の売上が、全体の売上にどれくらい貢献しているか」などを見せたい場合に便利です。

100%積み上げ棒グラフ:構成比率を比較したいとき

積み上げ棒グラフと似ていますが、こちらは各項目の合計がすべて100%になるように表示されます。そのため、合計の絶対数ではなく、「構成比率」を比較するのに特化しています。「各年代で、どのSNSの利用率が高いか」といった市場シェアやアンケート結果の比較分析に適しています。

このように、伝えたいメッセージに合わせてグラフの種類を正しく選ぶことが、分かりやすい資料作りの第一歩です。
棒グラフの種類と使い分けについては、より詳しく解説した記事『棒グラフの種類と使い分けを徹底解説!』もぜひ参考にしてください。

ワンランク上の見栄えに!伝わる棒グラフデザインの5つのコツ

Excelのデフォルト設定のままだと、少し情報量が多くて見づらいことがあります。ここでは、グラフをよりスッキリと、そして直感的に理解しやすくするためのデザインのコツを5つ紹介します。

コツ1:色は使いすぎず、伝えたいメッセージを強調する

色はグラフの印象を大きく左右します。基本はグレーや薄い青をベースカラーとし、特に注目してほしい項目だけをアクセントカラー(赤やオレンジなど)にすると、視線が自然に誘導され、メッセージが伝わりやすくなります。

コツ2:不要な「枠線」や「目盛線」は削除してスッキリさせる

グラフを囲む外枠線や、背景の目盛線は、多くの場合なくても情報を読み取れます。これらを削除するだけで、グラフ全体が洗練された印象になります。グラフを選択し、書式設定メニューから線の色を「線なし」に設定してみましょう。

コツ3:データの順番を意味のある順に並べ替える

データを「売上が高い順」や「時系列順」に並べ替えるだけで、見る人は規則性を発見しやすくなります。ランダムな順番ではなく、意図を持って並べ替えることを意識しましょう。

コツ4:データラベルを効果的に使って数値を分かりやすく

各棒の上に具体的な数値を表示する「データラベル」は非常に便利ですが、すべての棒に表示すると逆にゴチャゴチャしてしまいます。最大の項目や、比較の基準となる項目など、ポイントを絞って表示すると効果的です。

コツ5:フォントの種類やサイズを統一する

グラフ内のフォントは、本文で使われているフォント(メイリオ、游ゴシックなど)に統一すると、資料全体に一体感が生まれます。タイトルの文字は少し大きく、軸ラベルは少し小さくするなど、情報の重要度に合わせてサイズを調整しましょう。

紹介したコツを適用したグラフの例

もっと手軽におしゃれなグラフを作るなら?

ここまでExcelでの作成方法やデザインのコツを紹介してきましたが、「毎回デザインを調整するのは少し面倒…」「もっと直感的に、素早くきれいなグラフを作りたい!」と感じる方もいるかもしれません。

そんな方におすすめなのが、Webブラウザ上で完結するオンライングラフ作成ツールの『xGrapher』です。

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xGrapherの複合グラフ作成画面

Excelでの作業に時間や手間を感じている方は、ぜひ一度、xGrapherの手軽さを体験してみてください。作成したグラフは画像として簡単にダウンロードできるので、資料への貼り付けもスムーズです。

よくある質問(Q&A)

Q1. 棒グラフの縦軸と横軸を入れ替えたい場合は?
A1. グラフを選択した状態で、「グラフのデザイン」タブにある「行/列の切り替え」ボタンをクリックすることで、簡単に入れ替えが可能です。また、グラフの種類を「縦棒」から「横棒」に変更することでも対応できます。

Q2. グラフの色を会社のブランドカラーに合わせるには?
A2. 変更したい棒を右クリックし、「データ系列の書式設定」を選択します。次に、「塗りつぶしと線」(バケツのアイコン)から「塗りつぶし(単色)」を選び、「色」の項目で「その他の色」からカラーコード(HEXやRGB)を指定すれば、特定の色に変更できます。

Q3. 負の値を棒グラフで表現するには?
A3. Excelは、データにマイナスの値が含まれている場合、自動的に基準線(ゼロ)から下方向(または左方向)に伸びる棒として描画してくれます。特別な設定は不要です。利益の赤字などを表現するのに役立ちます。

負の値が含まれる棒グラフの例

Q4. 棒グラフと折れ線グラフを組み合わせることはできますか?
A4. はい、「複合グラフ」という機能を使えば可能です。例えば、売上を棒グラフ、利益率を折れ線グラフで示す、といった表現ができます。組み合わせたいデータ系列を右クリックし、「系列グラフの種類の変更」から、一方を折れ線グラフに変更し、「第2軸」にチェックを入れることで作成できます。

Q5. 作成したグラフを画像として保存する方法は?
A5. グラフエリアを右クリックし、「図として保存」を選択します。ファイルの種類(PNG、JPEGなど)を選んで保存すれば、画像ファイルとしてメールに添付したり、他のドキュメントに貼り付けたりできます。

まとめ

この記事では、Excelを使った棒グラフの基本的な作成手順から、見栄えを良くするデザインのコツまで幅広く解説しました。

  • 基本の作り方は、データ選択 → 挿入 → 調整の4ステップ。

  • 目的に応じて、集合棒、積み上げ棒100%積み上げ棒を使い分ける。

  • 色や線を整理し、デザインを工夫するだけで、グラフの伝わり方は劇的に向上する。

棒グラフは、あなたの伝えたいメッセージを視覚的にサポートしてくれる強力なツールです。今回紹介したテクニックを活用して、ぜひ日々の業務やプレゼンテーションにお役立てください。

xGrapher紹介画像

>> 棒グラフの基本的な種類やその使い分けの解説はこちらから

コラム著者・編集者

xGrapher編集チーム

xGrapher編集チームは、オンラインチャート作成ツールの開発者、技術ライターからなる専任チームです。グラフやチャートに関する実務経験から得た知識を活かし、ユーザーにとって価値のある情報を提供することに努めています。

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