Excel(エクセル)での帯グラフの作り方を解説!100%積み上げ横棒グラフで簡単作成

アンケート結果や市場調査のデータを報告書にまとめる際、「割合」や「構成比」をどのように見せれば、分かりやすく伝わるか悩んだ経験はありませんか?そんなときに非常に役立つのが、長方形の帯で割合を示す「帯グラフ」です。
帯グラフを使えば、複数のグループ間での回答比率の違いなどを、ひと目で直感的に比較することができます。
この記事では、ビジネスシーンで使う機会の多い帯グラフを、使い慣れたExcel(エクセル)で作成する方法を分かりやすく解説します。Excelのどの機能を使えば良いのか、どうすれば見やすいグラフになるのか、その手順とコツを丁寧にご紹介。この記事を読めば、あなたも自信を持って説得力のある帯グラフを作成できるようになります。
この記事の内容(目次)
帯グラフとは?円グラフとの違いと使い分け
帯グラフの作り方を見ていく前に、まず「帯グラフとは何か?」そして、よく似たグラフである「円グラフ」との違いを理解しておきましょう。
帯グラフとは、長方形の帯全体を100%として、その内訳や構成比を比率に応じて分割して示すグラフです。
では、同じく構成比を表す円グラフとの違いは何でしょうか?
円グラフ: 1つのデータ系列の構成比を示すのに適している(例:ある一つのクラスの血液型比率)
帯グラフ: 複数のデータ系列の構成比を「比較」するのに適している(例:複数のクラスそれぞれの血液型比率を並べて比較)
上図のように、複数のグループ(Aクラス、Bクラス、Cクラス)の構成比を比較したい場合、円グラフを3つ並べるよりも、帯グラフで一覧表示した方が、各クラスの傾向の違いが断然分かりやすくなります。
このように、「複数の項目の内訳を比較したい」ときこそ、帯グラフの出番です。
【実践】Excelで帯グラフを作成する4ステップ
それでは、実際にExcelで帯グラフを作成していきましょう。Excelには「帯グラフ」という名前のメニューはありませんが、「100%積み上げ横棒グラフ」という機能を使うことで簡単に作成できます。
ここでは例として、「年代別のSNS利用率」のデータをグラフ化してみます。
ステップ1:構成比を示すデータを準備する
まず、グラフにしたいデータをExcelシートに入力します。このとき、データは実数(例:回答者数)のままで問題ありません。Excelが自動で比率を計算してくれます。

ステップ2:「100%積み上げ横棒グラフ」を挿入する
データ範囲を選択した状態で、上部メニューの「挿入」タブをクリックします。次に、「グラフ」セクションにある「縦棒/横棒グラフの挿入」アイコンをクリックし、「2-D 横棒」の中から「100%積み上げ横棒(もしくは縦棒)」を選択してください。

これだけで、自動的に各年代の構成比を示した帯グラフが作成されます。
ステップ3:グラフタイトルと凡例を整える
自動作成されたグラフのタイトルを、内容が分かるもの(例:「年代別 SNS利用率」)に修正します。凡例(各色が何を表すか)の位置が気に入らない場合は、凡例をクリックしてドラッグしてください。

ステップ4:データラベルを表示して数値を明確にする
各帯の中にパーセンテージを表示させましょう。グラフ右側の「+」アイコン(グラフ要素)をクリックし、「データラベル」にチェックを入れます。これで、各項目のが数値がグラフ上に表示されます。割合を表示したい場合には元データに割合を計算する列を追加します。

以上が、Excelで帯グラフを作成する基本的な流れです。
もっと見やすく!帯グラフのデザインを整える3つのコツ
Excelのデフォルト機能で作成したグラフも十分分かりやすいですが、少し工夫するだけで、さらに洗練された「伝わる」グラフにブラッシュアップできます。
コツ1:色の順番や系統を揃えて視覚的な一貫性を出す
アンケートの回答などで「とても満足」「満足」「不満」のような段階がある場合、満足度が高いほど濃い色、低いほど薄い色、というように色の濃淡で表現すると、直感的に理解しやすくなります。同じデータ系列の色は統一し、一貫性を持たせましょう。
コツ2:不要な目盛線や枠線を消してシンプルにする
帯グラフは構成比を見るためのものなので、縦軸の目盛線(0%, 20%...)は必須ではありません。データラベルを表示していれば、目盛線は削除してしまった方がスッキリして見えます。グラフを選択し、目盛線をクリックしてDeleteキーで消すことができます。
コツ3:項目の順番を並べ替えて意味を持たせる
伝えたいメッセージに合わせて、帯の並び順を工夫しましょう。例えば、特定のSNSの利用率に注目してほしい場合、そのSNSの利用率が高い年代順に並べ替える、といった見せ方が有効です。
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手間なく洗練された帯グラフを作るならオンラインツールもおすすめ
Excelは非常に高機能ですが、「データラベルが重なって見づらい」「色の調整やデザインに意外と時間がかかる」と感じることもあります。
もし、もっと手軽に、デザイン性の高い帯グラフを作成したいなら、オンラインのグラフ作成ツールの『xGrapher』がおすすめです。

会員登録不要で誰でもすぐに使い始めることができます。データを貼り付けるだけで自動で美しい帯グラフが生成され、色やラベルの調整もクリック操作で直感的に行えます。
Excelでの細かな調整に時間をかけたくない方や、Web上でグラフを共有したい方は、ぜひ一度xGrapherの快適な操作性を体験してみてください。
また、帯グラフの基本的な概念や様々な活用シーンについて、より深く知りたい方はこちらの記事『帯グラフとは?特徴や作り方を分かりやすく解説』も併せてご覧ください。
よくある質問(Q&A)
Q1. 帯グラフの項目と系列を入れ替えるには?
A1. グラフを選択した状態で、「グラフのデザイン」タブにある「行/列の切り替え」ボタンをクリックすると、縦軸の項目と凡例の項目を簡単に入れ替えることができます。
Q2. グラフの隙間(要素の間隔)を調整したい場合は?
A2. グラフのいずれかの帯を右クリックし、「データ系列の書式設定」を選択します。「系列のオプション」にある「要素の間隔」の数値を小さくすると帯の幅が太くなり、大きくすると細くなります。見やすいバランスに調整しましょう。
Q3. データラベルをパーセント(%)表示にするには?
A3. Exceの場合、通常表示に実数表示になります。もしパーセント表示が必要な場合は元データに列を追加する必要があります。
xGrapherではパーセント表示は自動で計算されます。
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Q4. 特定の項目だけ色を変えて目立たせることはできますか?
A4. はい、できます。色を変えたい部分をまず1回クリック(系列全体が選択される)し、少し待ってからもう一度クリックすると、その要素だけを選択できます。その状態で右クリックから「塗りつぶし」の色を変更してください。
Q5. 項目数が多いと帯が細くなってしまいます。どうすれば良いですか?
A5. 縦軸の項目数が多くなりすぎると、一つ一つの帯が細くなり見づらくなります。その場合は、データをいくつかのグループに分ける、情報を絞るなどの工夫が必要です。もしくは、グラフ全体の縦の長さをドラッグして引き伸ばすことでも、ある程度は見やすさを改善できます。