Excel(エクセル)でツリーマップを作成する方法|手順とコツを解説

Cover Photo

「データの内訳や構成比を、パッと見て分かりやすく伝えたい…」そんな時に活躍するのがツリーマップです。

ツリーマップの例

ツリーマップは、大きな長方形の中に小さな長方形を並べることで、全体の構成比率階層構造を視覚的に表現するグラフです。それぞれの長方形の面積がデータの大きさを、色がカテゴリを示します。

例えば、国全体の売上の中に各地方の売上があり、さらにその中に各店舗の売上が含まれる…といった複雑なデータも、ツリーマップなら一目でその構造と比率を把握できます。

この記事では、多くの人が使い慣れているExcelを使ってツリーマップを作成する基本的な手順から、見やすくするためのコツまで、初心者の方にも分かりやすく解説していきます。

>> ツリーマップ自体の解説や作り方、活用事例を解説した記事はこちら

Excel(エクセル)でツリーマップを作成する基本的な手順

それでは、早速Excelでツリーマップを作ってみましょう。ここでは例として、「各フルーツカテゴリの売上金額」のデータを使います。

Step 1: データの準備

まず、ツリーマップにしたいデータを用意します。大切なのは、階層構造がわかるように表を作成することです。
一番左の列に大きなカテゴリ(親)、その右の列に細かい項目(子)、さらにその右に数値データを入力します。

ツリーマップに使用するデータの例

カテゴリ

商品名

売上

柑橘類

みかん

500

柑橘類

レモン

200

ベリー類

いちご

800

ベリー類

ブルーベリー

400

その他

バナナ

600

Step 2: グラフの挿入

データが準備できたら、グラフを作成します。

  1. 作成したデータ範囲をすべて選択します。

  2. Excel上部のメニューから「挿入」タブをクリックします。

  3. 「グラフ」の項目の中にある「おすすめグラフ」の右下のアイコン(階層構造グラフの挿入)をクリックします。

  4. 表示されたメニューから「ツリーマップ」を選択します。

挿入タブからツリーマップを選択

Step 3: ツリーマップの完成

クリックすると、シート上に自動でツリーマップが作成されます。これだけで、どのカテゴリのどの商品が、全体の売上のどれくらいを占めているのかが直感的に分かるグラフが完成しました。

完成したデフォルトのツリーマップ

Excel(エクセル)でツリーマップを見やすくカスタマイズする3つのコツ

基本的なツリーマップは簡単に作成できますが、少し手を加えるだけで、さらに伝わりやすいグラフになります。ここでは、見やすくするための3つのコツをご紹介します。

コツ1: 配色の変更で見やすさアップ

デフォルトの配色が見にくいと感じる場合は、グラフのデザインを変更しましょう。

グラフを選択した状態で表示される「グラフのデザイン」タブから、「色の変更」をクリックすると、様々なカラーパレットから好きな配色を選べます。伝えたい情報のイメージに合った色を選ぶことで、グラフの印象が大きく変わります。

Excelでツリーマップの色を変える

コツ2: データラベルの調整で情報を整理

各項目の上に表示されるテキスト(データラベル)の表示形式も変更できます。

グラフ上のラベルを右クリックして「データラベルの書式設定」を選択すると、画面右側に設定メニューが表示されます。ここでは、系列名(カテゴリ名)や値(売上)の表示・非表示を切り替えたり、区切り文字を変更したりできます。情報を詰め込みすぎず、必要な情報だけを表示するのがポイントです。

データラベルのオプションを設定

コツ3: タイトルの編集

グラフのタイトルは、何を表すグラフなのかが一目でわかるように、具体的で分かりやすいものに変更しましょう。タイトル部分をダブルクリックするだけで簡単に編集できます。

ツリーマップのタイトルを編集

Excel(エクセル)でのツリーマップ作成、こんなお悩みありませんか?

Excelは非常に便利なツールですが、ツリーマップ作成においては、いくつか不便な点も挙げられます。

  • 細かいデザイン調整が難しい: フォントの種類や枠線の太さなど、デザインの自由度はあまり高くありません。「もう少しおしゃれなグラフにしたいのに…」と感じることもあるでしょう。

  • Webページへの埋め込みや共有が手軽にできない: 作成したグラフをWebサイトに載せたり、リンクで共有したりするには、画像として書き出すなどの手間がかかります。

  • Excelのバージョンに依存する: ツリーマップはExcel 2016以降で追加された機能のため、古いバージョンでは作成できません。

こうした課題を感じているなら、次のセクションでご紹介するオンラインのグラフ作成ツールを試してみるのがおすすめです。

もっと手軽におしゃれなツリーマップを作るならxGrapherがおすすめ!

「Excelの操作は少し面倒…」「もっとデザイン性の高いグラフをサクッと作りたい!」

そんな方には、当サイトが運営する無料のオンライングラフ作成ツールxGrapherがおすすめです。

xGrapherのツリーマップ作成画面

xGrapherを使えば、専門知識がなくても、ブラウザ上で直感的にツリーマップを作成できます。

  • 専門知識は不要: ガイドに沿ってデータを入力するだけで、美しいグラフが自動で完成します。

  • 豊富なテンプレート: おしゃれなデザインテンプレートが豊富に用意されており、誰でもプロのようなグラフを作成できます。

  • 簡単な共有と埋め込み: 作成したグラフはURLで簡単に共有したり、Webサイトに埋め込んだりすることが可能です。

Excelの手順に悩む時間を、もっとクリエイティブな作業に使いませんか?ぜひ一度、xGrapherの使いやすさを体験してみてください。

➡️ 無料でツリーマップを作成してみる:xGrapher ツリーマップ作成ページ

また、ツリーマップのより詳細な定義や活用事例については、以下の記事でも詳しく解説しています。合わせてご覧ください。

➡️ 関連記事を読んでみる:ツリーマップとは?その特徴と効果的な使い方を解説

ツリーマップに関するQ&A

最後に、ツリーマップに関してよく寄せられる質問にお答えします。

Q1: ツリーマップとサンバーストグラフの違いは何ですか?
A1: どちらも階層構造を表すグラフですが、表現方法が異なります。ツリーマップが長方形の面積でデータを表現するのに対し、サンバーストは円グラフを中心から放射状に広げたような形をしています。ツリーマップは各要素の量を比較しやすく、サンバーストは階層の深さや関連性を把握しやすいのが特徴です。

ツリーマップとサンバーストチャートの比較

Q2: データの階層は何階層まで可能ですか?
A2: Excel(エクセル)では理論上、複数の階層を設定できます。しかし、階層が深くなりすぎると各項目が非常に小さくなり、かえって見づらくなってしまいます。視覚的な分かりやすさを保つためには、2〜3階層程度に収めるのがおすすめです。

Q3: マイナスの値はツリーマップで表現できますか?
A3: ツリーマップは面積の大きさで量の比率を表すため、マイナスの値を直接表現することはできません。データにマイナスの値が含まれている場合は、ツリーマップ以外のグラフ(滝グラフなど)を検討するか、すべての値を正の数として扱うなどの工夫が必要です。

Q4: ツリーマップを作成するのに最適なデータ数はありますか?
A4: 明確な上限はありませんが、項目数が多すぎると個々の長方形が小さくなりすぎてしまい、ラベルが表示されなかったり、比較が困難になったりします。多くても数十項目程度に収めると、見やすいグラフになります。

Q5: Excel(エクセル)でツリーマップの項目の色を個別に変更できますか?
A5: Excelのツリーマップでは、通常、同じ親カテゴリに属する項目は同系色で自動的に色付けされ、個別のデータ系列(長方形)の色を一つひとつ自由に変更する機能は標準では備わっていません。配色パターン全体を変更することで、グラフの印象を調整するのが一般的です。

まとめ

この記事では、Excel(エクセル)を使ってツリーマップを作成する基本的な手順と、グラフをより見やすくするためのカスタマイズのコツについて解説しました。

ツリーマップは、複雑なデータの内訳や構成比をシンプルに可視化できる強力なツールです。ぜひ、日々の業務や分析に活用してみてください。

もし、Excel(エクセル)での作成に限界を感じたり、もっと手軽におしゃれなグラフを作りたいと感じたなら、いつでもxGrapherを試してみてくださいね。

xGrapher紹介画像

コラム著者・編集者

xGrapher編集チーム

xGrapher編集チームは、オンラインチャート作成ツールの開発者、技術ライターからなる専任チームです。グラフやチャートに関する実務経験から得た知識を活かし、ユーザーにとって価値のある情報を提供することに努めています。

関連記事