【決定版】Excelレーダーチャートの作り方を完全ガイド!

複数の項目のバランスをひと目で見たいとき、皆さんはどんなグラフを使いますか?そんな場面で非常に役立つのが「レーダーチャート」です。クモの巣のような見た目から「スパイダーチャート」とも呼ばれますね。
レーダーチャートは、中心から放射状に伸びる各項目の軸上で、数値の大きさをプロットし、それらを線で結んで多角形を作ることで、全体のバランスや特徴を視覚的に捉えるのに非常に優れています。個人のスキル評価、製品の性能比較、複数店舗の強み・弱みの分析など、ビジネスから自己分析まで幅広いシーンで活躍します。
この記事では、身近なツールであるExcelを使って、基本的なレーダーチャートを作成する手順から、複数のデータを比較したり、より見やすくカスタマイズしたりする応用テクニックまで、分かりやすく解説していきます。
この記事の内容(目次)
【基本編】Excelでレーダーチャートを作成する4つのステップ
まずは、Excelで基本的なレーダーチャートを作る手順を4つのステップでご紹介します。データさえ準備すれば、驚くほど簡単に作成できますよ。
STEP1: データを準備する
レーダーチャートで最も重要なのが、元になるデータの準備です。各評価項目が、どのような順番でチャートに表示されるかを意識して表を作成しましょう。一般的には、時計回りに項目が並びます。

STEP2: データ範囲を選択する
次に、グラフにしたいデータの範囲をマウスでドラッグして選択します。このとき、一番左の列の項目名と、一番上の行の系列名(例:「Aさんの評価」)も忘れずに含めてください。

STEP3: レーダーチャートを挿入する
データを選択した状態で、Excelの上部メニューから「挿入」タブをクリックします。
おすすめグラフ > 「すべてのグラフ」タブをクリック
次に、「レーダー」>「レーダー」を選びます。
これだけで、基本的なレーダーチャートがシートに表示されます。
STEP4: グラフタイトルやデザインを調整する
自動で挿入されたグラフの「グラフタイトル」部分をクリックし、内容が分かりやすいタイトル(例:「Aさんのスキル評価」)に変更しましょう。また、グラフを選択すると表示される「グラフのデザイン」タブから、好みの色やスタイルに簡単に変更することもできます。

【応用編】もっと伝わる!レーダーチャートのカスタマイズ術
基本の作り方をマスターしたら、次は複数のデータを比較したり、軸を調整したりして、より分析しやすく、伝わりやすいチャートに仕上げていきましょう。
複数のデータを重ねて比較する方法
レーダーチャートの真価は、複数のデータの比較で発揮されます。例えば、Aさんと平均のスキルを比較したい場合、以下のようにデータを準備します。

この状態でデータ範囲全体を選択してチャートを作成すれば、自動的にAさんと平均のデータが重なったレーダーチャートが作成され、強みや弱みの違いが一目瞭然になります。

軸の最大値・最小値を調整して見やすくする
データの最大値に合わせて自動で設定される軸の目盛りですが、評価の基準(例:10段階評価)が決まっている場合は、最大値や最小値を手動で設定する方が見やすくなります。
グラフの数値軸(目盛りが表示されている線)の上で右クリックし、「軸の書式設定」を選択します。
画面右側に表示される設定メニューの「軸のオプション」で、「境界値」の「最大値」や「最小値」に任意の数値を入力します。
グラフの色や線のスタイルを変更する
比較するデータが多くなると、色が似ていて見分けにくいことがあります。そんな時は、変更したいデータ系列の線をクリックして選択し、右クリックから「データ系列の書式設定」を選びましょう。線の色、太さ、透明度などを自由にカスタマイズできます。

データマーカーを追加・編集する
各項目の頂点に印(マーカー)を付けると、数値の位置がより明確になります。「データ系列の書式設定」の「塗りつぶしと線」タブから「マーカー」を選択し、マーカーのオプションで形や大きさを変更できます。

レーダーチャートをより効果的に見せるための詳細なテクニックは、こちらの記事「レーダーチャートとは?効果的な使い方や作成のコツを解説」でも詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。
見やすいレーダーチャートを作成する3つのコツ
ただ作るだけでなく、相手に意図がしっかり伝わる「見やすい」レーダーチャートを作るには、いくつかのコツがあります。
コツ1:評価項目は5〜8個に絞る
項目数が多すぎると、チャートが複雑な多角形になり、かえって全体のバランスが分かりにくくなります。理想的な項目数は5個から8個程度です。項目が多い場合は、関連性の高いものをグルーピングするなどして整理しましょう。

コツ2:項目の並び順を工夫する
隣り合う項目に関連性を持たせるように並べると、形の変化から直感的に特徴を読み取りやすくなります。例えば、営業スキルの評価なら「ヒアリング力」の隣に「提案力」を配置する、といった工夫です。
コツ3:色の使い方で分かりやすくする
比較対象が複数ある場合は、それぞれの色が明確に区別できるように配慮しましょう。特に、線を塗りつぶすタイプのレーダーチャートでは、色の透明度を調整しないと、後ろのデータが隠れてしまうことがあるので注意が必要です。
もっと手軽におしゃれなレーダーチャートを作りたいなら
ここまでExcelでの作り方をご紹介しましたが、「データの準備が少し面倒」「もっとデザイン性の高いチャートをサッと作りたい」と感じる方もいるかもしれません。
そんな時には、インストール不要で使えるオンライングラフ作成ツール「xGrapher」が非常に便利です。

xGrapherを使えば、専門知識がなくても、ブラウザ上でデータを入力するだけで、誰でも簡単におしゃれなレーダーチャートが作れます。
直感的なインターフェースでサクサク作成
洗練されたデザインテンプレートが豊富
作成したグラフは高画質な画像としてすぐにダウンロード可能
会員登録なしで、すぐに無料で使い始めることができます。プレゼン資料やレポート用のグラフを素早く準備したい方は、ぜひ「xGrapherのレーダーチャート作成ツール」を試してみてください。
まとめ
この記事では、Excelを使ったレーダーチャートの作り方について、基本的な手順から見やすくするための応用テクニックまで詳しく解説しました。
レーダーチャートは、全体のバランスや複数データの比較に非常に強いグラフです。今回ご紹介した作成のステップと見やすくするコツを押さえて、ぜひあなたの資料作成に活かしてみてください。
Excelがない方やスマホの方はご紹介したxGrapherを使ってみてください!
よくある質問(Q&A)
Q1. 評価項目の軸ラベルが長すぎて、重なってしまいます。
A1. いくつか対処法があります。①項目名を短く簡潔にする、②グラフエリアを広げてラベルが重ならないように調整する、③ラベルのフォントサイズを小さくする、④項目名をセル参照ではなく、凡例などに別途記載する、といった方法を試してみてください。
Q2. 軸の目盛りの間隔(単位)を変更したいです。
A2. 軸の書式設定で変更できます。数値軸を右クリックし「軸の書式設定」を選択。「単位」の「主」の数値を変更すると、目盛り線の間隔を調整できます。例えば「2」に設定すれば、2, 4, 6…といった目盛りになります。
Q3. グラフの形が歪んでしまいます。正多角形にするには?
A3. グラフエリアの縦横比が崩れると、チャートの形も歪んで見えます。グラフエリアの角をドラッグしてサイズ変更する際に、Shiftキーを押しながらドラッグすると、縦横比を固定したまま拡大・縮小できるため、綺麗な正多角形を保ちやすくなります。
Q4. レーダーチャートの項目名を一部非表示にできますか?
A4. Excelの標準機能で特定の項目ラベルだけを直接非表示にすることは難しいです。代替案として、非表示にしたい項目名の元データのセルを空欄にする方法がありますが、軸そのものがなくなってしまいます。デザインの自由度を求める場合は、専用の描画ソフトやオンラインツールを利用する方が簡単な場合があります。
Q5. 作成したレーダーチャートを画像として保存したいです。
A5. グラフエリアで右クリックし、「コピー」を選択します。その後、ペイントなどの画像編集ソフトに「貼り付け」て、JPEGやPNG形式で保存するのが簡単です。または、「図としてコピー」を選択して、WordやPowerPointに貼り付けることもできます。