PowerPointでの折れ線グラフの作り方|5つのコツ

「PowerPointで売上の推移を見せる折れ線グラフを作りたい」「でも、どうやって作ればいいのかわからない…」
プレゼンテーションの資料作成で、このように悩んだ経験はありませんか? 折れ線グラフは時間の経過に伴うデータの変化を示すのに非常に便利なツールですが、ただ作るだけでは情報が伝わりにくいことがあります。作ったグラフがごちゃごちゃして見えたり、どこを見てほしいのかが分かりにくかったりすると、せっかくのプレゼンの効果も半減してしまいます。
この記事では、PowerPointで折れ線グラフを作成する基本的な手順から、あなたのプレゼン資料をワンランクアップさせる「見やすいグラフ」に仕上げるためのデザインのコツまで、初心者の方にも分かりやすく解説していきます。この記事を最後まで読めば、誰でも自信を持って、分かりやすい折れ線グラフを作成できるようになります。
この記事の内容(目次)
まずは基本から!PowerPointで折れ線グラフを作成する3ステップ
早速、PowerPointで折れ線グラフを作成する基本的な手順を見ていきましょう。操作はとてもシンプルで、以下の3つのステップで完了します。
ステップ1:グラフの選択
PowerPoint上部のメニューから「挿入」タブをクリックします。
リボンの中にある「グラフ」アイコンを選択します。

ステップ2:折れ線グラフの挿入
「グラフの挿入」というウィンドウが表示されたら、左側のメニューから「折れ線」を選びます。
いくつかの種類の折れ線グラフが表示されるので、最も基本的な「マーカー付き折れ線グラフ」を選択し、「OK」ボタンをクリックします。

ステップ3:データの入力
グラフを挿入すると、PowerPointの画面上にExcelのようなデータ入力シートが表示されます。ここに、グラフにしたいデータを入力していきましょう。
A列(項目): 横軸の項目名(例:4月, 5月, 6月…)を入力します。
B列以降(系列): グラフに表示したいデータの数値(例:売上A, 売上B)を入力します。
入力した内容がリアルタイムでグラフに反映されます。データの入力が終わったら、右上の「×」ボタンでシートを閉じてください。もし後からデータを修正したくなった場合は、グラフを選択した状態で右クリックし、「データの編集」を選べば再びシートが表示されます。

これで、基本的な折れ線グラフの完成です。とても簡単ですよね。
しかし、本当に大切なのはここからです。このままでは少し味気なく、情報も伝わりにくいため、次章で解説するデザインのコツを使って、もっと見やすいグラフにしていきましょう。
これだけで見違える!伝わる折れ線グラフデザイン5つのコツ
初期設定のままのグラフは、線が細すぎたり、不要な情報が多かったりと、必ずしも見やすいとは言えません。ここでは、少し手を加えるだけでグラフが見違えるほど分かりやすくなる5つのコツをご紹介します。
コツ1:伝えたいメッセージをタイトルで明確にする
グラフのタイトルは「売上推移」のような単なるラベルではなく、「7月に売上が急増した要因」のように、グラフから読み取ってほしい「メッセージ」にしましょう。聞き手は何に注目すれば良いのかが一目で分かり、プレゼンの内容をより深く理解してくれます。
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コツ2:不要な要素は思い切って削除する
グラフをすっきり見せるためには、「引き算」が重要です。特に、グラフの背景にある「目盛線」は、細かい数値を読み取る必要がない場合は削除してしまいましょう。それだけで、主役であるデータの折れ線がぐっと引き立ちます。
削除方法: グラフを選択状態にし右上(もしくは左上)のプラスボタンから「目盛線」のチェックを外します

コツ3:色と線の太さで重要度を表現する
グラフの中で最も見てほしいデータ系列は、他の線よりも少し太くしたり、目立つ色を使ったりすることで、視覚的に強調できます。すべての線が同じ見た目だと、どこが重要なのかが分かりにくくなってしまいます。
編集方法: 変更したい線を選択し、右クリックから「データ系列の書式設定」を選びます。線の色や太さを自由に変更できます。

コツ4:マーカー(点)を効果的に使う
折れ線グラフ上のデータポイントを示す「マーカー」も、重要な部分を強調するのに役立ちます。例えば、最もアピールしたい月のデータ点だけマーカーを大きくしたり、色を変えたりしてみましょう。聞き手の視線を自然に誘導することができます。

コツ5:データラベルはピンポイントで追加する
すべてのデータ点に数値を表示する「データラベル」を追加すると、かえってグラフがごちゃごちゃして見づらくなることがあります。データラベルは、最大値や最小値、あるいは特に言及したい数値など、本当に必要な箇所にだけピンポイントで表示するのがおすすめです。

これらのコツを実践するだけで、あなたの作る折れ線グラフは格段に分かりやすくなります。より詳しい折れ線グラフの役割や効果的な見せ方については、こちらの記事「折れ線グラフとは?効果的な使い方や作成時の注意点を解説」でも詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。
複数のデータを1つのグラフにまとめる方法
複数の商品や支店の売上推移を比較したい場合など、2つ以上のデータを1つの折れ線グラフに表示したい場面も多いでしょう。PowerPointでは、この操作も簡単に行えます。
基本的には、最初のデータ入力ステップで、C列、D列…と続けてデータを入力していくだけです。

例えば、「商品A」と「商品B」の売上を比較したいなら、B列に商品Aのデータを、C列に商品Bのデータを入力します。これだけで、2本の折れ線が引かれたグラフが自動で作成されます。
Excelでのデータ作成に慣れている方は、先にExcelでデータ表を作成しておくと、よりスムーズに作業を進められます。Excelでの詳しいグラフ作成方法は「【Excel】折れ線グラフの作り方を完全解説!」や「Excelで複数の折れ線グラフを作成する方法」でも解説していますので、合わせてご覧ください。
もっと手軽におしゃれなグラフを作りたいなら
PowerPointは非常に便利なツールですが、「もっと直感的にデザインを調整したい」「毎回細かい設定をするのが少し面倒…」と感じることもあるかもしれません。
そんな方には、Webブラウザ上で完結するオンライングラフ作成ツール xGrapher がおすすめです。
インストール不要: アカウント登録だけですぐに利用を開始できます。
直感的な操作: 専門知識がなくても、クリック操作だけで簡単におしゃれなグラフが作れます。
豊富なテンプレート: デザイン性の高いテンプレートが用意されているので、データを入力するだけで見栄えの良いグラフが完成します。
特に、データを貼り付けるだけで素早くグラフを作成したい場合や、デザインの調整に時間をかけたくない場合には、PowerPointよりも効率的に作業を進めることができます。作成したグラフは画像としてダウンロードできるので、もちろんPowerPointのスライドに貼り付けて利用することも可能です。

より手軽に、よりデザイン性の高い折れ線グラフを作成したい方は、ぜひ一度 xGrapherの折れ線グラフ作成ツール を試してみてはいかがでしょうか。
「パワーポイント 折れ線グラフ」に関するQ&A
最後に、PowerPointの折れ線グラフ作成時によくある質問とその回答をまとめました。
Q1. グラフの縦軸と横軸を入れ替えるにはどうすればいいですか?
A1. グラフを選択した状態で、上部メニューの「グラフのデザイン」タブから「行/列の切り替え」をクリックするだけで簡単に入れ替えることができます。

Q2. 特定のデータだけ色を変えることはできますか?
A2. はい、できます。色を変えたい線全体を一度クリックして選択し、さらにもう一度、色を変えたい部分のデータマーカー(点)をクリックします。その点だけが選択された状態になるので、右クリックから「データ要素の書式設定」を選び、色を変更してください。
Q3. グラフの途中の線だけを点線にしたいです。
A3. PowerPointの標準機能では、1本の折れ線グラフの途中から種類(実線/点線)を変えることはできません。これを表現するには、データを2つの系列に分け、片方を実線、もう片方を点線に設定し、見た目上つながっているように見せる工夫が必要です。
Q4. グラフに近似曲線を追加するには?
A4. グラフを選択した状態で、右側に表示される「+」(グラフ要素)ボタンをクリックし、「近似曲線」にチェックを入れると追加できます。さらに右側の矢印から「線形」「多項式」などの種類を選択することも可能です。

Q5. 作成したグラフを他のスライドにも同じデザインで使いたいのですが。
A5. デザインを整えたグラフを右クリックし、「テンプレートとして保存」を選択します。次回以降、グラフを新規作成する際に「グラフの挿入」ウィンドウの「テンプレート」から保存したデザインを呼び出すことができ、効率的に作業を進められます。
まとめ
今回は、PowerPointで折れ線グラフを作成する基本的な手順と、プレゼン資料を格段に見やすくするためのデザインのコツについて解説しました。
基本操作は「挿入」→「グラフ」→「データ入力」の3ステップ
タイトルや色、線の太さなどを工夫するだけで、伝わりやすさが大きく向上する
不要な目盛線などを削除し、情報を絞ることでグラフはより見やすくなる
もっと手軽に作成したい場合は、xGrapherのようなオンラインツールも便利
折れ線グラフは、ポイントさえ押さえれば誰でも分かりやすく作成できる強力なツールです。ぜひ、この記事で紹介したテクニックを活用して、あなたのプレゼンテーションを成功に導いてください。
