Googleドキュメントで円グラフなど各種グラフを作成する方法

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報告書やレポートを作成する際、数字やデータがテキストだけで並んでいると、読み手は内容を理解しにくいものです。Googleドキュメントにグラフを挿入することで、データを視覚的に分かりやすく伝え、説得力のある文書を作成できます。

この記事では、Googleドキュメントでグラフを作成・挿入する基本的な方法からデータの更新や編集のコツまで、具体的な手順を追って解説します。

Googleドキュメントでグラフを作成する2つの方法

Googleドキュメントでグラフを作成する機能は、Googleスライドと同様に、Googleスプレッドシートと強力に連携しています。
主な作成方法は以下の2パターンです。

  1. Googleスプレッドシートで作成済みのグラフを挿入する

  2. Googleドキュメント内でグラフを新規作成する(※実際には裏側で新しいスプレッドシートが作成されます)

すでにデータがスプレッドシートにまとまっている場合はパターン1、ドキュメントを作成しながらグラフを追加したい場合はパターン2が便利です。

【パターン1】Googleスプレッドシートの既存グラフを挿入する

最も一般的で、データ管理もしやすい方法です。

  1. Googleドキュメントを開く: グラフを挿入したい文書を開きます。

  2. 「挿入」メニューを選択: 上部のメニューバーから「挿入」→「グラフ」→「スプレッドシートから」を選択します。

    上部のメニューバーから「挿入」→「グラフ」→「スプレッドシートから」を選択
  3. スプレッドシートを選択: 自分のGoogleドライブ内にあるスプレッドシートの一覧が右側に表示されます。挿入したいグラフが含まれているシートを検索し、選択します。

    挿入したいグラフが含まれているシートを検索し、選択
  4. グラフを選択: シートを選択すると、その中に含まれるグラフの一覧が表示されます。ドキュメントに挿入したいグラフをクリックします。

    ドキュメントに挿入したいグラフをクリック
  5. リンクオプションの確認:

    • 「スプレッドシートにリンク」にチェックを入れる(推奨): これが非常に重要です。チェックを入れておくと、元のスプレッドシートのデータを変更した際に、ドキュメント側のグラフも「更新」ボタン一つで最新の状態にできます。

    • チェックを外す: 挿入時点のグラフが画像のように貼り付けられます。元のデータを変更しても連動しません。

  6. 「インポート」をクリック: グラフが文書内に挿入されます。

    グラフが文書内に挿入される

【パターン2】Googleドキュメント内でグラフを新規作成する

ドキュメント上で直接グラフの種類(棒グラフ、円グラフなど)を選んで作成する方法です。

  1. Googleドキュメントを開く: グラフを挿入したい文書を開きます。

  2. 「挿入」メニューを選択: 上部のメニューバーから「挿入」→「グラフ」→「棒グラフ」「縦棒グラフ」「折れ線グラフ」「円グラフ」のいずれかを選択します。

    上部のメニューバーから「挿入」→「グラフ」→「棒グラフ」「縦棒グラフ」「折れ線グラフ」「円グラフ」のいずれかを選択
  3. グラフが挿入される: 選んだ種類のデフォルトグラフ(サンプルデータ入り)が文書に挿入されます。

    デフォルトグラフ(サンプルデータ入り)が文書に挿入されます
  4. データソースを開く: 挿入されたグラフを選択すると、グラフの右上に「リンク オプション」(鎖のようなアイコン)が表示されます。これをクリックし、「データソースを開く」を選択します。

    「データソースを開く」を選択
  5. スプレッドシートでデータを編集: 自動的に新しいGoogleスプレッドシートが別のタブで開きます(このグラフ専用のシートが新規作成されます)。サンプルデータが表示されているので、これを自分がグラフにしたい実際のデータ(項目名、数値)に書き換えます。

    自分がグラフにしたい実際のデータ(項目名、数値)に書き換え
  6. ドキュメントに戻り「更新」: データを編集し終えたら、Googleドキュメントのタブに戻ります。グラフの右上に「更新」ボタンが表示されているので、これをクリックします。

    「更新」ボタンが表示されているので、これをクリック
  7. グラフが反映される: スプレッドシートで編集したデータが、ドキュメント上のグラフに反映されます。

    スプレッドシートで編集したデータが、ドキュメント上のグラフに反映されます

挿入したグラフのデータを更新・編集する方法

Googleドキュメントにグラフを挿入した後、データを変更したり、デザイン(色やフォント)を編集したりする方法は、少し注意が必要です。

データの更新方法(リンクしている場合)

元のスプレッドシート側でデータを変更・保存しても、Googleドキュメント側のグラフは自動では更新されません。
ドキュメント上のグラフを選択すると右上に表示される「更新」ボタンを、手動でクリックする必要があります。これにより、最新のデータがグラフに反映されます。

「更新」ボタンを、手動でクリックする必要があります

デザインや色の編集方法

「グラフの色を変えたい」「項目名(ラベル)のフォントサイズを変えたい」といったデザインの編集は、Googleドキュメント上では直接行えません。(ドキュメント上でできるのは、グラフ全体のサイズ変更や、テキストの回り込み設定程度です)

デザインを編集するには、以下の手順が必要です。

  1. ドキュメント上のグラフを選択し、「リンク オプション」→「データソースを開く」をクリックします。

  2. リンク元のGoogleスプレッドシートが開きます。

  3. スプレッドシート上でグラフをダブルクリック(または選択して右クリック)し、「グラフエディタ」を表示させます。

  4. グラフエディタの「カスタマイズ」タブで、グラフの種類、色、フォント、凡例、タイトルなどを細かく編集します。

    グラフエディタの「カスタマイズ」タブで、グラフの種類、色、フォント、凡例、タイトルなどを細かく編集
  5. 編集が完了したら、Googleドキュメントのタブに戻ります。

  6. グラフの右上に表示されている「更新」ボタンをクリックします。

これで、スプレッドシート側で行ったデザイン変更がドキュメントのグラフにも反映されます。

Googleドキュメントのグラフに関するヒントと注意点

Googleドキュメントのグラフ機能はスプレッドシートと連携しており便利ですが、デザインの自由度には限りがあります。

よりデザインにこだわりたい場合
報告書やレポートであっても、グラフの見やすさやデザイン性は重要です。もし、スプレッドシートのグラフエディタでは満足のいくデザインが作れない場合や、もっと素早く直感的にグラフを作成したい場合は、外部のグラフ作成ツールで作成したグラフを「画像」として貼り付ける方法も有効です。

xGrapherは、アカウント不要で、ウェブ上で簡単に美しいグラフを作成できる無料ツールです。

例えば、洗練されたデザインの円グラフや、中央をくり抜いたドーナツグラフなどもすぐに作成できます。

xGrapherの円グラフ作成画面

xGrapherで作成したグラフは画像(PNGなど)としてダウンロードできるので、それをGoogleドキュメントのメニュー「挿入」→「画像」からアップロードするだけで、文書のクオリティを高めることができます。

ただし、この方法はグラフを「画像」として貼り付けるため、スプレッドシートの「リンク」機能のように、元のデータを変更しても自動で「更新」することはできません。データが頻繁に変わる場合はスプレッドシート連携、デザイン重視でデータが固定の場合は画像貼り付け、といった使い分けがおすすめです。

なお、プレゼン資料(Googleスライド)でグラフを作成する方法については、こちらの記事「Googleスライドでグラフを作成する方法|円グラフ・棒グラフの作り方と編集テクニック」でも詳しく解説しています。

まとめ

Googleドキュメントでグラフを作成・挿入する方法は、Googleスプレッドシートとの連携が鍵となります。

  • 「挿入」→「グラフ」から、「スプレッドシートから」(既存)または「新規作成」(円グラフ、棒グラフなど)を選択します。

  • グラフのデータやデザイン(色・フォントなど)を編集したい場合は、ドキュメント上ではなく、リンク元のスプレッドシート側にある「グラフエディタ」で行う必要があります。

  • スプレッドシート側で変更を加えた後は、必ずドキュメントに戻り、グラフの「更新」ボタンをクリックして変更を反映させます。

  • デザイン性を優先する場合は、xGrapherのような外部ツールで作成したグラフ画像を貼り付けるのも一つの有効な手段です。

データや目的に合わせて最適な方法を選び、分かりやすい文書作成にグラフを活用しましょう。

xGrapher紹介画像

Googleドキュメントのグラフ作成に関するQ&A

Q1: Googleドキュメントのスマホアプリでグラフは作れますか?

A1: スマートフォンアプリ版のGoogleドキュメントでは、PC(Web版)のようにグラフを新規作成したり、スプレッドシートから挿入したりする機能は提供されていません。PCで挿入済みのグラフを閲覧することは可能ですが、グラフの作成や編集はPCのWeb版で行うことを推奨します。

Q2: グラフの色やフォントサイズを変更したいのですが?

A2: グラフのデザイン変更は、Googleドキュメント上では直接できません。グラフを選択し「リンク オプション」→「データソースを開く」で元のスプレッドシートを開き、そちらの「グラフエディタ」で色やフォントを編集してください。編集後、ドキュメントに戻って「更新」ボタンを押すと反映されます。

Q3: 挿入したグラフのスプレッドシートへの「リンク」を解除できますか?

A3: はい、可能です。グラフを選択し、「リンク オプション」→「リンクを解除」を選択します。これによりグラフはスプレッドシートとの連携が切れた「画像」の状態になります。以降、元のデータを変更しても更新できなくなりますが、誤って編集されるのを防ぎたい場合には有効です。

「リンク オプション」→「リンクを解除」を選択

Q4: Microsoft Word(ワード)で作成したグラフはGoogleドキュメントで編集できますか?

A4: Wordファイル(.docx)をGoogleドキュメントで開くと、グラフは多くの場合「画像」としてインポートされます。そのため、WordのグラフデータをGoogleドキュメント上で直接編集することは難しいです。

Q5: 円グラフにパーセンテージ(割合)を表示するにはどうすればよいですか?

A5: リンク元のスプレッドシート側で設定します。「データソースを開く」でスプレッドシートを開き、グラフエディタの「カスタマイズ」タブ →「円グラフ」→「スライスラベル」で「パーセンテージ」を選択してください。その後、ドキュメントに戻り「更新」します。

グラフエディタの「カスタマイズ」タブ →「円グラフ」→「スライスラベル」で「パーセンテージ」を選択

コラム著者・編集者

xGrapher編集チーム

xGrapher編集チームは、オンラインチャート作成ツールの開発者、技術ライターからなる専任チームです。グラフやチャートに関する実務経験から得た知識を活かし、ユーザーにとって価値のある情報を提供することに努めています。

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