箱ひげ図の身近な例3選!テストの点数や気温など、平均値だけでは見えないデータの真実とは?

「データの分析」と聞くと、まずは「平均値」を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか?
確かに平均値は全体の傾向をつかむのに便利です。しかし、平均値だけを見ていると、思わぬ落とし穴にはまってしまうことがあります。
例えば、「平均点が同じクラス」でも、「全員が平均点に近いクラス」と、「満点と0点ばかりで極端なクラス」では、実態は全く異なりますよね。このような「データのばらつき」をひと目でわかるように可視化できるのが「箱ひげ図」です。
一見すると複雑な形をしていてとっつきにくい箱ひげ図ですが、身近な例に当てはめてみると理解しやすいのではないでしょうか。この記事では、私たちの生活や仕事における具体的なシチュエーションを用いて、箱ひげ図がどのように役立つのかを解説していきます。
この記事の内容(目次)
箱ひげ図とは?まずは基本をサクッとおさらい
具体的な例を見る前に、箱ひげ図の形が何を表しているかだけ簡単に確認しておきましょう。
箱ひげ図は、データを小さい順に並べたときに、どのあたりにデータが集中しているかを表すグラフです。
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箱(ボックス): データの中央50%が含まれる範囲。
中央の線(メジアン): データのちょうど真ん中の値(平均値とは異なります)。
ひげ: データの最大値と最小値(外れ値を除く)までの範囲。
この形を見るだけで、「データが上に偏っているか」「全体に広がっているか」がわかります。より詳しい構造や用語については、以下の記事で詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。
身近な例①:テストの点数(クラスごとの実力差)
最もイメージしやすいのが、学校や試験での「テストの点数」です。
例えば、A組とB組で数学のテストを行い、どちらも「平均点60点」だったとします。これだけ聞くと「どちらも同じくらいの実力のクラス」に見えますよね。
しかし、箱ひげ図にしてみると違いが見えてきます。
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A組(箱が短い): 点数が50点〜70点の間に集中している。極端に成績が悪い人も良い人も少ない「実力が均一なクラス」。
B組(箱が長い): 10点の人もいれば100点の人もいる。学力差が激しく、フォローが必要な生徒が多い「ばらつきの大きいクラス」。
[使用したデータセット]
A組: 62, 58, 60, 65, 55, 63, 57, 61, 59, 64, 56, 66, 60, 60, 54, 67, 53, 68, 62, 58, 65, 55, 60, 61, 59, 63, 57, 64, 52, 69, 60, 60, 58, 62, 56, 65, 50, 70, 61, 59
B組: 15, 95, 20, 90, 60, 60, 30, 80, 10, 100, 40, 70, 25, 85, 50, 65, 35, 75, 45, 65, 10, 98, 22, 88, 60, 60, 33, 77, 12, 92, 42, 68, 28, 82, 55, 55, 38, 72, 48, 62
このように、箱ひげ図を使えば、平均値だけでは隠れてしまう「クラスの雰囲気」や「指導が必要な層」を把握することができます。
また、データの分布を見るグラフとしては「ヒストグラム」も有名ですが、複数のクラス(グループ)を比較する場合は、並べて表示できる箱ひげ図の方が圧倒的に見やすくなります。
身近な例②:気温の変化(過ごしやすさの比較)
旅行の計画を立てる時や、季節の変わり目にも箱ひげ図は役立ちます。
例えば、東京と札幌の「4月の気温」を比較してみましょう。
天気予報で見る「平均気温」だけでなく、箱ひげ図を見ることで以下のことがわかります。
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ひげの長さ(寒暖差): その月の中で、最高気温と最低気温の差がどれくらい激しいか。ひげが長い地域は、服装の調節が難しいことがわかります。
箱の位置(体感温度): 月の半分以上がどのくらいの気温帯なのかがわかります。
「平均気温は15度」と言われても、毎日安定して15度なのか、30度の日と0度の日があるのかでは準備する荷物が変わりますよね。気象データのような「変動幅」が重要なデータには、箱ひげ図が最適です。
[使用したデータセット]
東京: 18.5, 19.2, 20.1, 17.8, 16.5, 21.0, 22.3, 18.9, 19.5, 20.5, 15.8, 16.2, 23.1, 24.0, 19.0, 18.2, 17.5, 20.8, 21.5, 19.8, 18.6, 17.9, 20.2, 22.5, 16.8, 19.3, 20.0, 21.2, 18.0, 19.0
札幌: 8.5, 9.2, 10.5, 7.8, 6.5, 11.0, 12.3, 8.9, 9.5, 10.5, 5.8, 6.2, 13.1, 14.0, 9.0, 8.2, 7.5, 10.8, 11.5, 9.8, 8.6, 7.9, 10.2, 12.5, 6.8, 9.3, 10.0, 11.2, 8.0, 9.0
身近な例③:年収・貯蓄額(格差の可視化)
ビジネスや経済のニュースでよく見る「平均年収」や「平均貯蓄額」。実は、これらは平均値があまり参考にならない代表的なデータです。
なぜなら、極端に年収が高い一部の大富豪が平均値を釣り上げてしまうからです。このようなデータを分析する際、箱ひげ図は真実を教えてくれます。
箱ひげ図には「外れ値」を表示する機能があります。
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箱の中の線(中央値): 実際に「真ん中の順位」にいる人の金額。一般庶民の実感に近くなります。
点(外れ値): 一般的な範囲から大きく外れた高所得者。
平均値だけを見ると「みんなこんなに稼いでいるの?」と不安になることがありますが、箱ひげ図の中央値を見れば、より現実的な「普通」を知ることができます。
[使用したデータセット]
年収データ: 350, 400, 380, 420, 300, 450, 500, 320, 410, 390, 480, 360, 550, 430, 340, 400, 370, 460, 520, 330, 440, 310, 490, 580, 400, 350, 420, 1500, 2800, 4500
実際に箱ひげ図を作ってみよう(ツール紹介)
ここまで読んで、「箱ひげ図を使えば、データの深い部分が見える」ことは理解していただけたかと思います。しかし、実際に作ろうとすると、こんな悩みが出てきませんか?
「エクセルで作ろうとしたけど、設定が面倒くさそう…」
「四分位数の計算?なんだか難しそう…」
エクセルでも作成は可能ですが、データの整形やグラフの調整に意外と手間がかかります。
もっと手軽に、直感的に美しい箱ひげ図を作りたいなら、オンライングラフ作成ツール「xGrapher」がおすすめです。

xGrapherなら、データを貼り付けるだけで、面倒な計算をせずに自動で箱ひげ図を描画できます。
インストール不要: ブラウザ上ですぐに使えます。
デザイン調整が簡単: 色やサイズもクリック操作で自由自在。
比較もラクラク: 複数のデータを並べて比較するのも一瞬です。
プレゼン資料やレポート作成で、「ワンランク上の分析結果」を見せたい時は、ぜひ活用してみてください。
まとめ
箱ひげ図は、決して専門家だけのものではありません。「テストの点数」「気温」「お金」など、私たちの身近なデータに潜む「ばらつき」や「偏り」を教えてくれる強力なツールです。
平均値だけでは見えない「分布」がわかる
複数のグループの「比較」が得意
極端なデータ(外れ値)を発見しやすい
これらの特徴を活かして、データに隠された真実を見つけ出してみてください。作成の際は、オンラインツールもぜひ活用してみてください。

箱ひげ図に関するよくある質問 (Q&A)
Q1. 箱ひげ図はどんな時に使うのが一番効果的ですか?
A. 3つ以上のグループ(クラスごと、支店ごと、月ごとなど)のデータを比較したい時に最も効果を発揮します。ヒストグラムをたくさん並べるよりも、箱ひげ図を並べたほうがスペースを取らず、違いを一目で比較できるからです。
Q2. 箱ひげ図の真ん中の線は平均値ですか?
A. いいえ、真ん中の線は「中央値(メジアン)」です。データを小さい順に並べたときに、ちょうど真ん中の順位に来る値を示しています。平均値は箱ひげ図には必須の要素ではありませんがツールによっては表示することもでき、×印や●印などで別途プロットされることが一般的です。
Q3. 箱ひげ図とバイオリン図の違いは何ですか?
A. 箱ひげ図は四分位数(25%, 50%, 75%)に着目してシンプルに形を表しますが、バイオリン図はデータの「密度(どこにデータが集中しているか)」をより滑らかな曲線(カーネル密度推定)で表現します。データの分布形状をより詳細に見たい場合はバイオリン図が適しています。
バイオリン図の基本:箱ひげ図との違いや使い分け
Q4. 箱ひげ図の「ひげ」の長さはどうやって決まるのですか?
A. 一般的な定義では、箱の両端から「箱の長さ(IQR)×1.5倍」の範囲内にある最大値と最小値までひげを伸ばします。その範囲を超えたデータは「外れ値」として点で表示されます。ただし、単に最大値・最小値までひげを伸ばす書き方もあるため、注釈を確認すると安心です。
Q5. プレゼンで箱ひげ図を使うと「難しい」と言われませんか?
A. 確かに馴染みのない方には難しく感じられるかもしれません。その場合は、この記事で紹介したように「箱は大多数の人がいる範囲」「線は真ん中の人」というように、噛み砕いて説明を添えるか、補助的に平均値をプロットしてあげると親切です。
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