マハーバーラタは、古代インドの叙事詩で、全18編約10万詩節からなる世界最長の叙事詩です。「大いなるバラタ族の物語」を意味し、クル王国の王位継承をめぐるパーンダヴァ五王子とカウラヴァ百王子の壮絶な対立と、クルクシェートラの大戦争を描いています。
この相関図では、物語の中心人物であるパーンダヴァ五兄弟、その母クンティー、共通の妻ドラウパディー、導き手クリシュナ、宿敵ドゥルヨーダナ、イカサマ賭博の黒幕シャクニ、悲劇の英雄カルナ、そして両陣営に深い絆を持つビーシュマとドローナの関係性を示しています。
登場人物一覧
クンティー
クル王パーンドゥの第一夫人で、パーンダヴァ長男ユディシュティラ、次男ビーマ、三男アルジュナの母。若い頃にドゥルヴァーサス仙から神々を呼び出すマントラを授かり、好奇心から太陽神スーリヤを呼び出して婚前にカルナを産んだ。しかし未婚の母となることを恐れ、生まれた子を箱に入れて川に流した。カルナの正体はクルクシェートラの戦いの直前まで秘密とされた。
ユディシュティラ
パーンダヴァ五王子の長男。正義と法の神ダルマの子。正義感が強く高潔な人物だが、賭博でドゥルヨーダナに王国を奪われ、13年間の追放(12年の森での放浪と1年の変装生活)を余儀なくされた。クルクシェートラの戦いの後、クル王国の王となった。
ビーマ
パーンダヴァ五王子の次男。風神ヴァーユの子で、幼少の頃から超人的な怪力の持ち主。棍棒と拳闘に優れた才能を発揮した。クルクシェートラの戦いでドゥルヨーダナを棍棒で倒した。
アルジュナ
パーンダヴァ五王子の三男。雷神インドラの子で、最高の弓術の達人。クリシュナを戦車の御者とし、クルクシェートラの戦いで宿敵カルナを討った。戦前にクリシュナから『バガヴァッド・ギーター』の教えを授かった。
ナクラ
パーンダヴァ五王子の四男。第二王妃マードリーと双子神アシュヴィン双神との間に生まれた双子の兄。世界一の美男子と称され、剣術に優れた才能を持った。
サハデーヴァ
パーンダヴァ五王子の五男。第二王妃マードリーと双子神アシュヴィン双神との間に生まれた双子の弟。ナクラとは双子の兄弟で、知恵と占星術に長けていた。
ドラウパディー
パンチャーラ国の王ドルパダの娘で、パーンダヴァ五兄弟共通の妻。誕生時に「この女性によってクシャトリヤは滅亡に瀕する」と予言された。イカサマ賭博の後、カウラヴァに公衆の面前で辱められ、カウラヴァへの復讐を誓った。
クリシュナ
ヴィシュヌ神の化身でヤドゥ族の指導者。クンティーの甥にあたり、パーンダヴァ五王子の従兄弟。クルクシェートラの戦いでは自ら戦闘に参加せず、アルジュナの戦車の御者となった。パーンダヴァに戦略的な助言を与え、勝利に導いた。
ドゥルヨーダナ
カウラヴァ百王子の長男で、盲目の王ドリタラーシュトラの嫡男。マハーバーラタの主要な敵役。パーンダヴァに対して強い嫉妬と敵意を抱き、イカサマ賭博で王国を奪った。クルクシェートラの戦いの最後にビーマとの棍棒の決闘で敗れた。
カルナ
クンティーが結婚前に太陽神スーリヤから授かった子で、実はパーンダヴァ五王子の異父兄。生後すぐに捨てられ、御者の養子として育った。ドゥルヨーダナに恩義を感じ、カウラヴァ側で戦った悲劇の英雄。クルクシェートラの戦いの16日目にカウラヴァ軍の総司令官となり、最終的にアルジュナに討たれた。
シャクニ
ガンダーラ国王スバラの長男で、ドリタラーシュトラの妻ガーンダーリーの兄弟。ドゥルヨーダナの叔父にあたる。骰子を自在に操る術に長け、ドゥルヨーダナに骰子賭博でユディシュティラを陥れる計略を献策した。イカサマ賭博でユディシュティラから全財産・弟たち・妻ドラウパディーまで奪い取った黒幕。ドゥヴァーパラ(不吉な賽の目)の化身とも言われる。
ビーシュマ
シャーンタヌ王とガンガー女神の子で、パーンダヴァとカウラヴァの大叔父。クル国の宰相として一族を見守った。生涯独身を貫く「恐ろしい誓い」を立てたことからビーシュマの名を得た。クルクシェートラの戦いではカウラヴァ軍の初代総司令官を務めたが、パーンダヴァを殺さないと誓い、10日目に致命傷を受けた。
ドローナ
バラモン階級の聖仙の息子で、クル国の武術の師匠。パーンダヴァ五王子、カウラヴァ百王子、カルナに武芸を教えた。特にアルジュナを最も優れた弟子として寵愛した。クルクシェートラの戦いではビーシュマの後を継いでカウラヴァ軍の総司令官となったが、息子アシュヴァッターマンの死の偽報に絶望し、武器を手放したところを討たれた。
関係性一覧
- ユディシュティラ →兄弟 →ビーマユディシュティラ は ビーマ に対して「兄弟」の関係です。
- ユディシュティラ →兄弟 →アルジュナユディシュティラ は アルジュナ に対して「兄弟」の関係です。
- ナクラ →双子の兄弟 →サハデーヴァナクラ は サハデーヴァ に対して「双子の兄弟」の関係です。
- ビーマ →兄弟(異母) →ナクラビーマ は ナクラ に対して「兄弟(異母)」の関係です。
- アルジュナ →兄弟(異母) →サハデーヴァアルジュナ は サハデーヴァ に対して「兄弟(異母)」の関係です。
- ドラウパディー →夫婦 →ユディシュティラドラウパディー は ユディシュティラ に対して「夫婦」の関係です。
- ドラウパディー →夫婦 →アルジュナドラウパディー は アルジュナ に対して「夫婦」の関係です。
- ドラウパディー →夫婦 →ビーマドラウパディー は ビーマ に対して「夫婦」の関係です。
- ドラウパディー →夫婦 →ナクラドラウパディー は ナクラ に対して「夫婦」の関係です。
- ドラウパディー →夫婦 →サハデーヴァドラウパディー は サハデーヴァ に対して「夫婦」の関係です。
- クリシュナ →御者・導き手 →アルジュナクリシュナ は アルジュナ に対して「御者・導き手」の関係です。
- クリシュナ →従兄弟・助言者 →ユディシュティラクリシュナ は ユディシュティラ に対して「従兄弟・助言者」の関係です。
- ドゥルヨーダナ →王位を奪う →ユディシュティラドゥルヨーダナ は ユディシュティラ に対して「王位を奪う」の関係です。
- ドゥルヨーダナ →宿敵 →ビーマドゥルヨーダナ は ビーマ に対して「宿敵」の関係です。
- ドゥルヨーダナ →永遠の友情 →カルナドゥルヨーダナ は カルナ に対して「永遠の友情」の関係です。
- カルナ →宿命のライバル →アルジュナカルナ は アルジュナ に対して「宿命のライバル」の関係です。
- カルナ →異父兄(秘密) →ユディシュティラカルナ は ユディシュティラ に対して「異父兄(秘密)」の関係です。
- ドゥルヨーダナ →辱める →ドラウパディードゥルヨーダナ は ドラウパディー に対して「辱める」の関係です。
- ビーシュマ →カウラヴァ総司令官 →ドゥルヨーダナビーシュマ は ドゥルヨーダナ に対して「カウラヴァ総司令官」の関係です。
- ビーシュマ →大叔父・愛情 →アルジュナビーシュマ は アルジュナ に対して「大叔父・愛情」の関係です。
- ドローナ →武術の師・寵愛 →アルジュナドローナ は アルジュナ に対して「武術の師・寵愛」の関係です。
- ドローナ →武術の師 →ドゥルヨーダナドローナ は ドゥルヨーダナ に対して「武術の師」の関係です。
- ドローナ →武術の師 →カルナドローナ は カルナ に対して「武術の師」の関係です。
- クリシュナ →敵対 →ドゥルヨーダナクリシュナ は ドゥルヨーダナ に対して「敵対」の関係です。
- ビーシュマ →共にカウラヴァ側 →ドローナビーシュマ は ドローナ に対して「共にカウラヴァ側」の関係です。
- クンティー →母→長男 →ユディシュティラクンティー は ユディシュティラ に対して「母→長男」の関係です。
- クンティー →母→次男 →ビーマクンティー は ビーマ に対して「母→次男」の関係です。
- クンティー →母→三男 →アルジュナクンティー は アルジュナ に対して「母→三男」の関係です。
- クンティー →婚前の子として捨てた(悲劇の運命) →カルナクンティー は カルナ に対して「婚前の子として捨てた(悲劇の運命)」の関係です。
- シャクニ →叔父→甥(イカサマ賭博を仕組む) →ドゥルヨーダナシャクニ は ドゥルヨーダナ に対して「叔父→甥(イカサマ賭博を仕組む)」の関係です。
- シャクニ →イカサマ賭博で王国を奪う →ユディシュティラシャクニ は ユディシュティラ に対して「イカサマ賭博で王国を奪う」の関係です。
